幡ヶ谷・ディリット
幡ヶ谷の商店街を過ぎた、静かな町並みにさりげなく佇む人気店。ガラス張りの清潔感に富む店内は、シックな趣と上品なサービスに支えられている。縦長の店内中央にオープンキッチン。その前に四席のカウンターがある。手前に八席、奥に十席のテーブル席がある。
コースは五千円と八千円。前菜千四百円、プリモピアット千八百円、セコンド三千円。
ある日の八千円のコースは、塩が精妙で、脂の乗った身を生かす「寒ぶりのカルパッチョ」、半生に火入れした蟹の甘味、とろりと舌に乗る葱の甘味、グレープフルーツの甘味が出会った「タラバカニと下仁田葱のサラダ」、オレンジピールのアクセントがきいた、「シチリア産 カラスミのスパゲッティー」、もちっとしたすいとんのような小麦粉のパスタによる「ラガーネ 猪とごぼうの赤ワインソース」。火の通しがぴたりと決まって、甘味がこぼれ出る、添えたゆり根が心憎い、「長崎産 ひげ鱈のムニエル」、口直しのブラッドオレンジのシャーベットを挟んで、「黒毛和牛の炭火焼」と続く。
ドルチェの中では、リンゴのピュレを忍ばせた「クリームブリュレ」が面白い。豊富に揃えられたワインリストは、味わい別にリストされていて選びやすい。サービスもスマート。
神楽坂に移転