同じことはやりたくないんです。

食べ歩き ,

「同じことはやりたくないんです。だからいつも新しい仕事を考えています」。
「天ぷら あら木」の荒木さんは、そう言われた。
そのまま揚げると水分多すぎて衣剥がれるカブは、ムロに一ヶ月置いてもらってから揚げる。
新鮮なまま揚げると、食感が生かされるが、甘みが足りないと思ったアオリイカは、、小さめのサイズをわざと選び二週間寝かせてから、二枚を抱き合わせて揚げる。
ごぼうは、常温でだどれだけ寝かせた状態がいいか、試行錯誤する。
エビは、2匹出すが、火の入れ方を変えてみる。
油は2種類使い分ける。
香りを出したい野菜などは大白香胡麻油で、衣にコクを出したいものは、太香胡麻油を使う。
大根おろしの大根は、2日間寝かせて脱水し、鬼おろしでおろす。
天つゆにはみりんを入れない。
優れた職人の資質の一つに、「現場に満足しない」と言うことがあると思う。
日々の仕事を点検しながら、もっと良い方法はないかと模索する。
荒木さんもそういう資質のある方なのだろう。
これからも荒木さんの天ぷらも、様々に形を変えて行くに違いない。
ふふ。札幌に行く楽しみが、また増えた。
「天ぷら あら木」のすべての料理は、