今回の旅の星付きレストランでは、厨房とセラーを案内いただいた。
「アスルメンディ」と「マルティン・ベラサテギ」は、いずれも広大な厨房で、ガラス張りによってダイニングから丸見えで、陽光も入る「アスルメンディ」。
ダイニングより広いと思われる「マルティン・ベラサテギ」。
35人が働く「ARZAK」は、上記二点よりだいぶコンパクトである。
しかし厨房の脇に長テーブルがあって、そこでエレーナさんの子供たちが座っていて、これからお昼ご飯を食べるところというんが微笑ましかった。
彼女や彼らも将来料理人になるのだろうか。
「ARZAK」の10万本保管しているというセラーは圧巻だったし、「マルティン・ベラサテギ」の住みたくなるようなセラーも素敵だった。
しかし一番驚いたのは、パリの「ランブロワジー」である。
長く大きなプラックと脇にガス台が二台あるだけである。
ここで魚と肉担当が向かい合って仕事をするという。
しかもオーブンはそれぞれ一台ずつ。スチームコンベクションもない。
これで40数人の料理を作るのである。
パティシェの場所は別にあるが、市が尾を温める、カラメルを作るといった仕事は、プラック横のガス台を共用していた。
しかもコースはなく、全アラカルトであるから、想像を絶する。
さらに大統領をはじめとしたVIPが来る店である。
相当鍛えられるだろうな。
Chikara君は、今ここで肉担当シェフである。
彼と初めてあった時、根性が座った子だなと思ったが、この環境で働いているなら、さらに磨かれるだろうな。