池袋「かぶと」

人間の傲慢を思い知る。

食べ歩き ,

命をおしいただく、恐れと感動があった。

地焼きの天然うなぎは、ふわりと歯が入った中に、歯を押し返す弾力がある。

養殖は、ぷりぷりっと、旺盛な食感で応える。

天然は、脂が丸く、すうっと消えていき、養殖は、濃密な脂がとろりと流れて、顔を緩ます。

香りは天然が複雑で、いろいろな生きものを貪欲に食べてきた、命の神秘がある。

その神秘に、山椒の香りと刺激が効く。

違いを感じながら、天然だ養殖だと口にする人間の傲慢を思い知る。

天然の尊さに頭を垂れながら、養殖のありがたさにも感謝する。