パチン、パチンッ。

食べ歩き ,

パチン、パチンッ。
どん栗が地に落ち、割れる音が響く。
澄んだ風が頬を撫でる。
木々の香りが、鼻腔をくすぐる。
緑と青空が眼前に広がる。
肌で季節を感じながらいただく料理は、感謝の念を深くする。

 

「今日は昨日より寒いから、昨日とは違う調えをしようと、我々も、肌で感じながら料理をさせていただいております」。
目で楽しみ、舌で味わう、日本料理の両徳を膨らます徳がここにはある。
無機物に囲われた都会では味わえない、幸せがここにある。
軽井沢招福楼にて。

閉店