ソースは酸味を

日記 ,

ソースは酸味を。
ムースは甘みを。
泡は軽やかさを。
チュイルは香を。
スフレは深さを。
パルミジャーノ・レッジャーノが、五つの形に姿を変えて、目の前にいる。
24ヶ月、40ヶ月、40ヶ月と50ヶ月、30ヶ月、36ヶ月という年月を経た各チーズは、シェフの手によって変身した。
単に形状を変えることはできるだろう。
しかしそこには、それぞれの特性をどうして生かすべきか、考えに考え抜き、試行錯誤を繰り返して生まれた、自然がある。
美しい女性にも、歩みや背景が育んだ違いがあるように、各年代を過ごしたチーズの人格に敬意を払い、徹底的に理解しようと務めた、愛がある。
愛を注がれた5人の年代の女性たちは、皆仲睦まじく、喜びに満ちた笑顔でいる。
今まで食べたことのあるパルミジャーノ・レッジャーノでありながら、知りえなかった魅力を醸して、我々の心を溶かす。
そして問う。
あなたはムースですか? それとも泡ですかと。

モデナ「オステリア・フランチェスカーナ」のスペシャリテ。
「Five ages of Parmigiano Reggiano in different textures and temperatures」

それぞれの解説は、下記で。