クリッ。
噛んだ瞬間、そんな音が立ったような気がした。
クリッ。クリッ。
ジビーフのカイノミは、食べられることを喜んでいるようでもあり、抗っているようでもある。
それがまた肉を食らうコーフンを呼ぶ。
ワザと三段階のグラデーションをつけた焼き方は、肉の中心に歯を進め、噛み切る楽しみを膨らませて、コーフンを高める。
カイノミは、ヒレのようなエレガントな滋味と内蔵の野生を感じさせる気配が同居していて、そのアンビバレンスな葛藤の味わいが、コーフンの頂へと登らせる。
メゼババにて。
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クリッ
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