まだ旅は終わらない。
しかし最高の感動を得たかもしれない。
芋は持てる優しさをすべて出して、舌を包みこむ。
丸く、甘く、温かく、心を柔らかにする。
向かう先には、大地への感謝と安寧が待っている。
飲むほどに豊かな気分を呼ぶ芋のスープに、微笑んだ。
ヘルシンキ最古のパン屋「EKBERG」のカフェで頼んだ、お昼のスープランチ。
なにげなく飲んだスープに目を丸くした。
芋自体がいいのだろう。
ジャガイモの香り、甘み、滑らかさ、そしてたくましさを感じさせる包容力が、素直ににじみ出ている。
飲むほどに、ため息するスープであった。
まだ旅は終わらない
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