力強いパン

日記 ,

ライ麦パン「ルイスレイパ」を購入し、店内でコーヒーを飲みながら、手でちぎろうとするが、びくともしない。

「切ってくれないか」と店員に頼むも、「スイマセン、出来ません」。

「そんなことはないだろ。ナイフも無いのか」とは、とても言えません

なにしろ店員さんがこんなに可愛いですもん。

そこで渾身の力を指先に込め、なんとか引き千切った。

年代物のサワードゥーを使ったというライ麦パンは、一口目はさりげなく、噛み締めているうちに、酸味とほのかな甘みがじわりとにじみ出る。

喉元に落ちた後の余韻が切なく、また食べたくなる。

そこをぐっと我慢し、デニッシュペストリーを齧る。

はらはらと口の中で舞う生地と、確かな甘みが、心を軽くする。

伝統的なパンの力強さを、この店員がにっこりと売る。

たまりません。

第一の昼食は、カモメ食堂の近くにあるパン屋、「カンニストン・レイポモ」にて。
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