すき焼きは危険である。

食べ歩き ,

すき焼きは危険である。
普通の霜降りだと、3枚くらい食べればもういいやとなるのに、新保さんが手当てした近江牛だと永遠に行けてしまう。
おそらく昨夜は、一人400グラム以上食べたのではないか。
そして脇役も肝心である。
ごく細しらたきは、炒めに炒めてコシを出し、ネギは牛脂でしっかり炒めて甘みを出す。
さらに椎茸は、ジクが肝心で、こいつを割下でグズグズに炊くのである。
みんなもう参りましたとなるからね。
そしてもう一つが松茸である。
松茸を手で裂いて、牛肉を炊いた鍋にどっさり入れるのだよ。
この”どっさり”という点が大事だよ。
少し煮えたら、すだちを絞って食べたまえ。
一同、松茸の食べ方はこれが一番だあと、口々に叫ぶのだ。
締めはふわたまご飯とうどん。
すき焼きにした牛肉の写真がないって?
そりゃそうです。次々と炊いては争奪戦。写真を撮ってなんかいられないのです。