〜雉雲呑上湯〜 2017.07.16 日記 , 東京 , 中国料理 , 鴨ほか鳥類 , スープ , ワンタン シュウマイ Tweet 〜雉雲呑上湯〜 その液体を一口飲んだ瞬間に、音がなくなった。 毅然とした静けさだけが、漂っている。 それは、森の中で悠然と歩く、キジの矜恃だったのかもしれない。 鶏とは異なるその気品が、舌をゆるゆると包み込む。 さりげないうまみの底から、滋味が湧き上がって官能を抱きすくめる。 キジの肉を餡にしたワンタンが、唇にそっと触れ、肉の旨みだけを開きながら消えていく。 高貴な女性から話しかけられた瞬間のときめきを、僕はゆっくりと噛み締めた。 「茶禅華」雉雲呑上湯 雉の極上スープ