すし
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海老
食べ歩き茹でたてのエビを人肌にして握り、二つに切って出される。 ぐっと噛み込むと、優美な甘みがにじみ出て酢飯と出会い、顔を崩させる。 そして品を伴った心を焦らすような……
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アワビ
食べ歩き水と酒で四時間煮、煮汁に漬ける。 香りが立つよう、少し温めて握る。 これも「次郎」が最初。 口を開けた瞬間に、生とは違う熟れた海の香りが漂って誘い、しっとりと……
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イワシ
食べ歩き7月頃より出始めるイワシは繊維がない。 いや繊維はあるのだろうが、分厚い身はどこまでも滑らかで、溶けるように、上品な甘い脂の香りを漂わせながら、酢飯と舞い、消……
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アジ
食べ歩きアジの上身だけを切り取り、握られる。 脂がのっていながらもどこまでも品が良くキレがいい。 そして繊維など一切ないかのように口の中で崩れて消えていく。 その肌触……
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赤貝
赤貝は血の味がする。 冷えた金属に触れたような、冷徹な刺激と命の源に包まれた温かさが同居する様は、まさに血の風情である。 しかも不思議なことに、そこへ爽やかな……
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食べ歩き
「すきやばし次郎」でタコの握りを食べた時、思わず「うっ」と唸った。 茹で立ての熱々を切り、人肌くらいで握る。 口に運べば、栗に似た、まあるく甘い香りが口から鼻……
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中トロ
食べ歩き綺麗な脂がのった中トロは、口に運ぶと、一瞬にして舌と同化して抱き合う。 それほどまでに滑らかで、微塵のひっかかりもなく、脂の甘い香りで誘惑をしてくる。 気品と……
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コハダ
食べ歩きコハダに力があり、酢も深くいきわたっていながら出過ぎることなく酢飯と見事に調和する。 喉元に落ちる時、キュッと喉が鳴るような、一陣の風が抜けていく。 艶めかし……
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あかみ
食べ歩きなんともキメが細かく、しなやかで滑らかなのだろう。 爽やかな血の香りに酢飯の香りが寄り添い、鉄分の滋味が舌を刺す。そして喉に消えかかる刹那に、再び鉄分の香りと……
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シマアジ
食べ歩きシコッとした痛快な歯応えで応える、締まった身を噛み込むと、品のいい脂が、つ、つうっと舌に流れていく。 そのキレのいい脂が酢飯と舞う幸せ。 終盤には、色っぽくじ……
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