食材
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穴子
ぽってりと太った穴子が、ふわりと唇に当たると、そのまま噛むでもなく消えていく。 極限まで柔らかく煮た穴子をそっと握る。 空気を含んではらりと散る酢飯と、淡雪の……
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いくら
食べ歩き薄皮が歯にかからないよう処理されたいくらの軍艦巻きをいただく。噛んだ瞬間には、まるでいくらなど乗っていなかったかのように脆弱で柔らかく、海苔や酢飯の味や香りが……
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小柱
食べ歩き大星と呼ぶ大ぶりの青柳貝柱だけを使う。 くりっくりっと音が立つかのように歯が入ると、ほのかな甘いエキスがこぼれ出る。 青柳特有の、微かに甘い、ミルキーな磯……
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うに
食べ歩きこんもりと盛られたウニは、夢を見ているのかと思うほど、豊かな甘さがあって、どこまでも優しい。 最初にウニの甘味がきて、酢飯の酸味がきて、最後に毎朝炙る海苔の香……
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あじす
食べ歩き通常のアジより大きいアジを、酢締めにして使う。 いい鯖を出せる季節が狭くなった代わりとして、数年前に登場した。酢締め具合が実にほどよく、生の滑らかさを残しつつ……
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カツオ
食べ歩き小野二郎氏が、修行時代に静岡の日本料理店で職人がやっていた仕事からヒントを得たという握り。 口を開けた瞬間に、藁火で炙った香ばしさが広がり、噛めば完膚なき滑ら……
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蛤
食べ歩きふっくらと膨らんだ、見事な厚さを誇る煮蛤。 歯が抱きしめられるように入っていき、温かい甘みをともなった蛤のジュースが、流れ出て、舌を包み込む。 その後からミル……
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海老
食べ歩き茹でたてのエビを人肌にして握り、二つに切って出される。 ぐっと噛み込むと、優美な甘みがにじみ出て酢飯と出会い、顔を崩させる。 そして品を伴った心を焦らすような……
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アワビ
食べ歩き水と酒で四時間煮、煮汁に漬ける。 香りが立つよう、少し温めて握る。 これも「次郎」が最初。 口を開けた瞬間に、生とは違う熟れた海の香りが漂って誘い、しっとりと……
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イワシ
食べ歩き7月頃より出始めるイワシは繊維がない。 いや繊維はあるのだろうが、分厚い身はどこまでも滑らかで、溶けるように、上品な甘い脂の香りを漂わせながら、酢飯と舞い、消……
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