魚介
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銀座「すきやばし次郎」
赤身の至上。
食べ歩きこの日のベストは、赤身だった。赤色が薄く、その舐めらさにうっとりする。こんな赤身には、滅多に出会わない。 聞けば背骨の近くの部位で、名前はなく、非常に希少な部……
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雄。白。
食べ歩きオスは,ひっそりと息をしていた。 舌に乗せると,命の甘みが滴り落ちる。 穢れなき澄んだ甘みながら、圧倒的な力を蓄えている。 「蟹しんじょうのお椀」は、通常鯛な……
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金沢「片折」
雌。紅。
食べ歩きそのメスは、生命の神秘を抱いていた。 紅に輝く内子は、我々が知ったる味ではない。 舌に乗ると、弱々しく溶けゆき、つたない甘みを灯らせた。 生温かいが、は……
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恵比寿「ルコック」
ボーペサージュを水平で
食べ歩き「ボーペサージュを水平で、8種類飲みませんか」。 ありがたい申し出に、すぐ思いついたのは「ルコック」だった。 食材の力を素直な心で引き出した、慈愛に満ちた料理……
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敦賀「ジブン食堂」
手前海鮮丼。
食べ歩き「落ち着いて」。 自分の中の誰かが、囁いた。 ここは敦賀の「ジブン食堂」である。 ジブンと名乗るぐらいなので,自分で好きなように海鮮丼を作るのであった。 これ……
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栗山町「味道広路」
北の山家へ。
食べ歩き北の地の山家に、またやってきた。 ここだけの空気。 ここだけの料理。 ここだけの時間。 ここだけの滋味。 日本には数多くの日本料理店があるが,それらを備える……
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門前仲町「みかわ是山居」
精選する。
食べ歩き「みかわ是山居」の天ぷらは、一言では言い表せない。 しかしあえて一言にまとめるなら、それは「エレガンス」ではないだろうか。 優雅さや気品と訳される意味と、天ぷ……
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元町「二位」
so long.
食べ歩き9年前、ご夫婦で店を始めた時には想像だにしなかっただろう。 予約至難の店となり、毎晩全国から客が押し寄せることなど。 さらに想像だにしなかっただろう。 9年……
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京都「殿田」
京都の定宿と麺。<京都の平生72>
食べ歩き京都の定宿は、京都駅八条口のロイヤルツインである。 全室ツインであることや,大きなサウナ付き大浴場、部屋の風呂も大きいなどメリットは多くあるが,もう一つの理由……
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京都「cainoya」
大いなる変態が生む「自由」
食べ歩き「寿司に挑戦したいんです」 4年前に聞いた時、なんて無謀なことを考えるんだと思った。 彼は寿司職人でも日本料理の板前ではない。 人間の舌は保守的である。 新……
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