中国地方
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漁師泣かせのもずく
食べ歩き漁師泣かせのもずくだという。 もずく一本一本が、極めて細い。 おそらく、何ミクロンの世界かもしれない。 それなのに一本一本に歯ごたえがある。 唇を存在感……
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おそるべし「なつ吉」。
食べ歩き口の中で、ゆるゆると、脂の花が開いていく。そこへぬる燗を、そっと流し込む。 ハタハタは微笑んで色香を灯し、のどへと消えていく。 「焼いたら、脂を締めるために……
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よだれ頭
食べ歩きカレイの一夜干しの頭である。 僕はこれを勝手に「よだれ頭」と呼んでいる。 一夜干しにする時に、尾に紐を通して吊り下げる。 太陽が、カレイに降り注ぎ、身を引……
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干物という名を借りた芸術
食べ歩きこれは干物という名を借りた、芸術である。 カレイという命に、敬意を捧げた、芸術品である。 干してあるというのに、汁気が豊かで、食べるとふわりと歯が包まれる。……
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今まで食べてきたのは、甘エビという名前だけのエビだった。
食べ歩き食べた瞬間に、脳みそが白くなり、溶けていった。 これはいけません。 今まで食べてきたのは、甘エビという名前だけのエビだった。 それは、生命の甘みとは何……
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「いやん」。
食べ歩き3日寝かせた白いか。 「いやん」。 一口齧ると、イカが耳元で囁いた。 白いかと呼ばれるだけあって、肢体は白い。だが寝かせると、白色は透き通って……
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白子がいけません。
食べ歩き白子がいけません。 元々フグの白子は危険なものなのに、ここの白子は、とてもいけません。 「今日はこの白子です」と、まず生の白子が運ばれる。 その途端に僕は……
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下関「レストラン高津」
帰ってきたら、野菜が美味しいことに気づきました
食べ歩き「帰ってきたら、野菜が美味しいことに気づきました。若い生産者もいて、自慢できます」。 そう「レストラン高津」の高津シェフは、目を輝かせた。 下関といえば、魚であ……
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どうやって食べるのが、一番おいしいですか?
「どうやって食べるのが、一番おいしいですか?」と、アルコール漬け瓶詰めウニの元祖である「うに甚」の富田社長に尋ねてみた。 「そりゃあ、シンプルに熱々のご飯に、……
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朝8時から刺身攻め
食べ歩き朝8時から刺身攻めである。 うれしい。 タコ、ふく、サワラ。 タコの吸盤の刺身が、クニュ、プリ、シコッと歯の間で弾み、舌を目覚めさせる。 サワラは、色気……
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