豚バラ肉が炭火の上でぐるんぐるん回っている。
時折おばはんが、タレを塗る。
塗って塗って、おいしそうな色合いがついた時が出来上がりだ。
小さくぶつ切りしてご飯を添える。
かたわらには赤いソース。
もち米ご飯をこねこねして豚を挟み、一緒に赤いソースを漬ける。
カリッと香ばしく焼き上がった脂に歯が入ると、肉汁が溢れ出す。
豚が甘い。
重複的旨味のあるタレが豚を持ち上げ、豆板醤のような辛いソースが、舌を引き締める。
ビエンチャン郊外。モン族の村の屋台。
よく運動したであろう、力強さに溢れた豚に、次次と手が伸び、瞬き間になくなった。