豚しゃぶな夜。

食べ歩き ,

最高のシチュエーションと最高の豚で豚しゃぶをした。
場所は京都の某お寺の境内にて、ゆくが降り積もった庭を見るお部屋である。
しんしんと冷え切って、なにより静かなのがいい。
車の音や話し声も聞こえてこない場所で、しゃぶしゃぶする。
肉は左が走る豚で、右が愛農ナチュラルポークである。
どちらも豚しゃぶにして最も美味しいバラ肉を用意していただいた。
走る豚は、走ると名をつけただけあって赤身の色が濃く。肉を噛む感じがコーフンさせる。
一方愛農は、溶けるように消えて行く脂の甘い香りに、うっとりとなる。
まず昆布出汁で豆腐を温め、柚子皮のみじん切りとゆず酢と醤油でほっこり食べ後はひたすら豚とネギ。
豚脂の甘みとネギのおネバの甘みが抱き合って、箸が止まらない。
漬けつゆは、ミツカンの醸造酢(長い研究結果、豚しゃぶにはこれしかないと結論が出た)に醤油が基本で、途中からにんにくおろしを入れて、食べる速度を加速させる。
やがて大量の肉とネギはなくなり、雑炊時間。
1、茶碗に少量のご飯を入れ、鍋つゆを注ぎ、生姜露を垂らして茶漬け風
2.ご飯を鍋に入れ軽く煮て、柚子皮を入れて、軽やか雑炊。
3.さらにご飯にスープの味を入れ、玉子で閉じて、柚子皮散らした、正当雑炊
4.さらにさらにご飯を炊いて糊化させたぼてぼて状態に、七味ともみ海苔ちらして、醤油を一滴、おじや風
5.さらにさらにさらに、茶碗に白いご飯よそって、その上に4のおじやをあんかけた、禁断の「ご飯onご飯」
豚肉、ネギ、豆腐、ご飯を余すことなく食べたのでした。