浅草「仁行」 豊穣と朴訥 2023.11.03 食べ歩き , 東京 , 和食 , 魚卵 白子 , そば Tweet いくらにはご飯。 最強のタッグである。 だが石井さんはそばの実を合わせた。 両者をつなげる役目に海苔を忍ばせた。 新いくらが歯の間で、ふわりと崩れ、卵の甘みが舌に流れる。 そばの実がプツッと弾け、素朴なそば香が鼻に抜ける。 海苔のうまみが、いくらとそばの実の間を取り持つ。 いくらの豊穣とそばの実の朴訥さ。 対照的ではあるが、どちらも生命の源である。 対照的ではあるが、源である力をもって、互いを引き立てながら馴染もうとする。 そこには自然の筋道があるような気がした。