神様　またいけない事をしてしまいました。
賞味期限切れの「このわた」があったので、玉子かけご飯に参加させたのです。
そう、賞味期限切れというのは言い訳でしかありません。
本来はちびちびとなめるように食べては、ナマコの貴重な恵みに感謝しつつ、燗酒を飲むのが正しい姿勢であることはわかっています。
でも、頭の中の悪魔が囁いたのです。
卵は白身のヌルンとこのわたのヌルンが同調して、このわたの存在が希薄になるのを恐れて、３０秒チンいたしました。
黄身は生です。
そしていただきました。
ああ、どうしたことでしょう。地上で生まれし卵が、海の中で生誕したかのように、潮騒にあふれています。
そして、ざぶざぶざぶと、ざぶざぶざぶと、わたしは海の底に引きずり込まれたのでありました。