神ってるMY猪口倶楽部の盛会

食べ歩き , 日記 , やぁ! ,

<神ってるMY猪口倶楽部の盛会>
昨夜代々木上原にてMY猪口倶楽部忘年会が、総勢24名の参加のもとに行われた。同倶楽部は、<各自自慢の猪口を持ち寄って、ただ酒を飲み交わすだけ>という、日本で唯一の団体である(たぶん)。
昨夜は、陶器や磁器だけでなく、漆器や人間国宝の猪口なども登場したが、「同倶楽部は、決して猪口の優劣を競い合う会ではない」と、同倶楽部代表である牧元氏は語る。
氏によれば、クラブの趣旨は「それぞれの猪口を自慢はするが、そこに恥じらいを持つ美徳の精神が必要であり、相手の猪口に多大なる敬意を払うこと」が重要であるという。
そのため「あなたの猪口で、ちょこっと飲ましてもらってもよかですか?」という猪口交換も盛んに行われ、その行為によって、初対面同士でもコミュニケーションが増大し、会は大いに盛り上がる。
また、猪口によって日本酒の味わいが変わるという発見を見出し、どの猪口が一番うまいということではなく、この酒はこの猪口が味を生かすといった、有意義な発見に繋がり、それはまた窯元や作家の器作りの哲学に気づく瞬間でもある。
猪口の語源は、「ちょく」という「ちょっとしたもの」という意味から発展したという説が最も有力であり、「ちょこっと飲ましてもらってもよかですか?」という行為は、この猪口という器の存在の意味を高めることになる。
なお昨夜は、忘年会ということもあり、普段MY猪口倶楽部では行わない「ジョージア式乾杯」が行われた。
これは進行役のタマダ(MC)が各自の発言を捉え、それを賛辞しながら乾杯を執り行うというものである。
昨夜は、「今年初めて○○をしました」というテーマが与えられ、「初めてハワイに行った」。「初めてアメリカ国籍を獲得した」。「初めてバーを経営した」という、24人の初めてが発表され、その度に「初めてハワイに行った○○さんに乾杯! マハロ!」というタマダの合図とともに乾杯が行われた。
つまり24杯乾杯したことになり、その度に飲み干すため、一同酩酊したという。
タマダも務めた牧元氏は、「ここには職業も性別も、年齢も肩書きも超えた人間愛しかない。MY猪口倶楽部という家族が出来上がった」と、語っていた。
なお同倶楽部は、趣旨に賛同する新規参加者を募っている。