痛風いじめ。
佐渡150kgのマグロの赤身は、すり潰したカザフスタンのキャビアの塩気だけをまぶして食べる。
赤身が、キャビアにまみれて、ほくそ笑む。
凛々しい赤身がなんともいやらしく舌にまとわりついて、体の力を抜けさせる。
蒸した千倉の鮑に、肝の雑味や苦みを抜いて、純な滋味だけを抽出したすり流しをたっぷりかけりゃ、鮑の分厚い肢体をたおやかにさせる。
さらには、残った肝汁に白海老入れて、混ぜに混ぜて黒海老にしてやる。
ふふっふ。
まだまだ。皿に残った肝汁は、酒を入れて肝酒にいたしました。
カラスミは揚げた、からから仕立て。
揚げることによってうま味凝縮し、練れたような味わいが膨らんで、長期熟成ミモレットに似た味わいとなり、顔はもうだらしなく崩れるばかり。
こいつをバラバラにして、赤酢飯に混ぜて食べたらうまいだろうなあ。
さらに極めつけは、ナマコの卵巣素麺。
椀に入れられたナマコ卵巣に昆布だしを注ぎ、卵巣をほぐして、つるるとそそる。
だれですか、こんないけないことを考えたのは!
やめられません。酒が止りません。痛風いじめ。
でも、もっといじめてもいいのよ。三谷さん。
痛風いじめ
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