猪のピッツァに興奮すの巻。

食べ歩き ,

猪のビスマルクである。
猪のサルシッチャは崩されてもなお「噛め!噛め」」とさけぶ。
よくよく噛みしめていると猛々しい滋味が溢れ出し、小麦粉の甘い香りと溶け合う。
30時間発酵させた生地は、、、薄いがしなだれる事なく、これまた噛む喜びがある。
猪を噛む。
ピッツァを噛み締める。
体の奥底から食べるという本能が叩き起こされコーフンする。
そこへ卵の優しさがきて、ふっと安寧に戻されるのだった。
次に猪のラグーとタリアッテレが出された。
パスタをラグーに絡めて絡めて、食べる。
大笑いしたくなる、実直さがあって、同席者とうなづき合う。
「先日某所で、カルツォーネにラグーソースを添えられたのを食べて美味しかったです」。
そうシェフにいうと
「ならばピッツァの生地でパンを焼きましょう」
もちもちと弾む棒状のパンで、ラグーを拭う。
猪の肉塊を噛んだまま、パンを食べる。
ああ、食の根源がここにはある。
白金台「ダヴィンチ トーキョー」にて