熊てり丼。

食べ歩き ,

京都二条の「大鵬」の名物は「てりどん」である。
豚ばら肉を炒めて甘辛いタレを絡め、ご飯の上に乗せた名物料理で、昼時には約9割のお客さんが、この丼をかき込んでいる。
今回の宴席のシメも「てりどん」だった。
ただし「反則てりどん」である。
豚ばら肉ではなく、熊肉を使った「熊てりどん」なのであった。
タレにからんだ熊肉が白飯の上で、手招きしている。
食べればそう、一筋縄ではいかない。
熊脂の濃いコクが、甘辛いタレと抱き合って、鼻息を荒くする。
ああ、お腹いっぱいなのだが、食欲を鼓舞するいけない奴である。
もう、箸を持つ手が止まらないじゃないですか。