東京とんかつ会議58回
四谷「かつれつ 四谷たけだ」特撰もちぶたロースカツ定食1350円
【肉2衣2油3キャベツ2ソース2御飯2味噌1お新香1特記チキンカツ1計16点】
2011年、ビーフトマト、廉価なビーフシチュー、オムライス、美味しいフライ類で、毎日行列ができていた人気洋食店「エリーゼ」は、突如揚げ物とカレーの店「かつれつ 四谷たけだ」に変わり、「エリーゼ」ファンをうろたえさせた。しかし「エリーゼ」を引き継いだ竹田氏は、変わらぬ質の高く廉価な揚げ物類で人気を得、一方、荒木町の「キッチンたか」は、荒木町にて「トマトビーフ」や「ハンバーグ」などの味を受け継ぎ、これまた人気を得ている。
「かつれつ 四谷たけだ」の昼時は、とんかつ目当ての客で賑わい、「エリーゼ」同様の行列ができていた。店は二つに分かれたが、安くうまい良心的な洋食を、変わらずに提供していてくれることが、なにより嬉しい。なにしろデミグラスのかかった「熟成ローズカツ定食(130g)」が1030円で、夜時にもあるのは素晴らしい。
今回頼んだのは、最上級の「特撰もちぶたロースカツ定食」。周囲を見ると、かなりこのもち豚カツのファンは多いようである。「まずはテキサス岩塩でお召し上がりください」と書いてあるように、ソースはかけられず岩塩が添えられる。以前はチベット岩塩と藻塩が添えられたが、今はこのテキサス岩塩一筋である。
高温で上げられたきめの細かい衣は、油切れよく、実に香ばしい。肉との相性もいいが、私が食べたときはやや揚げ過ぎで、衣がすでに剥がれ、肉質もしっとり感が少し失われている点が惜しかった。肉はほのかに甘く、脂溶けもいいが、他のブランド豚と比べると味は淡い。そのため、塩で食べると塩の辛さが際立ってしまい、そのままいただくか、甘くスパイシーなソースを皿に垂らし、少しずつ浸けて食べるのが、肉を活かすように思う。
キャベツは、太さが揃っていないが、甘味あり、固めのご飯もなかなかいい。味噌汁はわかめとねぎ。旨みがかなり強く、香りが薄いのが気になった。お新香はつかず、卓上のたくわんを好きなだけ取れるシステム。たくわんは甘辛く、これだけでもご飯が進むので、食べ盛りには最適だろう。
大きなチキンカツは肉汁に溢れ、魅力的。
山本氏
【肉3衣3油3キャベツ2ソース2御飯3味噌汁2お新香1特記ポテトサラダ1計20点】
河田氏
【肉3衣2油3キャベツ2ソース3御飯2新香1味噌汁2、特記なし 18点】