東京とんかつ会議57回金町「喝」ロースかつ定食1800円

とんかつ会議 ,


東京とんかつ会議57回
金町「喝」ロースかつ定食1800円
<肉3、衣2、油3、キャベツ3、ソース2、御飯2、新香1、味噌汁3、特記なし 計19点>

ご主人は、水道橋の「かつ吉」で修行後、こちらに店を出されたという。民芸調の店内や、別盛りのキャベツなどに面影を残すが、それ以外は独自の工夫を加えてやられているようである。
面白いのはカツのバリエーションの多さで、「ごまかつ」、「ネギ塩ロースかつ」、肉を変えた「いも豚ロースカツ」や「庄内3玄元豚ロースカツ」などが用意されている。一番スタンダードな「ロースカツ定食」は、1800円にしては堂々たるカツである。
肉は甘い香りがして、しっとりとうまく、脂もきめ細かく溶けていく。油切れよく、衣は中粗でカリッとして香ばしい。ただし粗さがバラバラであるため、もう少し均一感があった方が肉となじむだろう。
キャベツは細く、みずみずしく甘く上等。これがおかわり自由なのがうれしい。ソースは一種で、甘めながら品がある。ご飯はやや硬め。じゅんさいと豆腐の赤だしは香りがいい。香の物は最初に出されるキムチとひじき、チーズになるが、普通の浅漬けか糠漬けの方が、とんかつの相手としてはいいのではなかろうか。以前はお新香がとり放題という仕組みで、その中にも浅漬けは用意されていたので、復活を願いたい。
厨房はご主人お一人でやられているのに関わらず、各種フライや料理もあり、夜は居酒屋としても機能するようである。ちなみにカキフライ、ハムカツ、ポテトサラダなども工夫が凝らされていて、楽しかった。