東京とんかつ会議145錦糸町「キッチン浜家」ロースカツ1100円(定食)

とんかつ会議 ,

東京とんかつ会議145錦糸町「キッチン浜家」ロースカツ1100円(定食)
【肉2油3衣2キャベツ2ソース2ご飯2味噌汁2お新香2特記なし合計17点】各項目3点満点総計25点

 
 とんかつ屋というより、街の洋食屋である。出かけたときは、カウンターとテーブル席一つの店を、老主人一人が孤軍奮闘されていた。昼過ぎに出かけたのだが、次から次へとお客さんが入ってくる。生姜焼きにメンチカツが二皿で出されるセットが人気のようで、大半のお客さんがそれを頼んでいた。
 注文が入ってから固まりから切り出し、肉を叩いて塩胡椒をし、衣をつけて揚げるロースカツは、昔ながらのスタイルである。
 最初から高温で揚げて、休ませて切り、盛り付ける。そのため中粗より細かい衣はこげ茶に近い色合いで、ガリッとした音を立て香ばしい。
 ただし高温のゆえに油切れはいいものの、衣が一部剥がれ、右側の脂下の筋に、十分火が通っていなかった。ただ肉は150以上はある立派な厚さで、この値段を考えると、立派である。
 それもこの店ではあまり関係ないかもしれない。今ではどの店も置くようになった塩は無く、誰もが当たり前のように指しよからソースを全面にかけて。からしをたっぷりとつけて口に運び、ご飯を掻き込んでいる。時代が止まったような庶民とんかつで、これはもうしのごの言わずにこうして食べるのが正解なのだ。
 お新香は白菜漬けというシンプルさも、この定食に似合っている。こうなるとやや煮詰まったワカメの味噌汁、市販に違いない甘酸っぱいとんかつソース、キャベツの粗い切り方にも風情があり、なにか真っ当に点数をつけるのが忍びない。
 余談ながら、外に書かれたメニューにはロースカツは1200円だったが、中に書かれたメニューは1100円だった。また益博さん,河田さんの写真を見ると同じメニューを頼んだかしらんと思うほど違いがある。そんなことも含めて、愛らしく感じてしまう店である。
 

山本氏

【肉3油3衣3キャベツ2ソース2ご飯2味噌汁2お新香2特記なし合計19点】

河田氏

【肉3、衣2、油3、キャベツ2、ソース2、御飯2、お新香2、味噌汁2 18点】