東京とんかつ会議 第182回 白金高輪「王龍」上ロースとんかつ定食

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東京とんかつ会議 第182回 白金高輪「王龍」上ロースとんかつ定食2270円
肉2油2 衣2 キャベツ2 お新香2ソース2味噌汁3 ごはん2 特記マグロトロかつ計17点(各項目3点満点、特記項目含め25店満点)
かつて白金高輪には、大五というとんかつ屋があった。迫力あるとんかつで、近隣の料理人たち愛されていた。
「王龍」は、「大五」のご主人が引退されて、代替わりし、場所を移転して始められた店である。名物だったトマトファルシーサラダはないが、さまざまな野菜料理を中心としたつまみがあるのは前店同様で、かつ前で一杯やってからとんかつを楽しむのもいいだろう。
出かけたのは昼時だったが、すでに列ができていた。夜の上ロースとんかつ定食を頼むと、揚げあがりが白っぽいとんかつが登場した。
かたやランチのロースカツ定食は、茶色をしており、こちらの方が前店に近い。おそらく新たな店主になって、低温からじっくり揚げる、新しいやり方を試みているのだろう。
肉は三重県の松阪豚ということだが、私の知る松坂豚より、やや固く、味も香りも、淡い。筋への火の通しなど、もう一工夫を期待したい。粗い衣は一部剥がれており、油切れも、もう少し向上が必要である。油はコーン油で揚げられている。
キャベツは細くみずみずしい。どろりとしたソースは、ややくどく、新香はキャベツと人参、大根の浅漬けと、少し寂しい
ご飯は平均的で、麦味噌を使った豚汁は、根菜の香り高く、おいしい。
特記に上げたマグロトロかつは、前店舗からの料理で、中心をレアに仕上げ、ふわりと食感がいい。