旬の歳時記 天丼 2012.03.09 食べ歩き , 東京 , 天丼 , てんぷら Tweet 天丼というのはすべからく、収まりがよくあってほしい。 天ぷらが丼からはみ出したり、絢爛豪華に積み上げるのは、いけません。 一気呵成に掻き込むという丼精神に背くし、それに粋じゃありません。 理想とする一つは銀座「天亭」で、春風のような天丼である。 食べ始めから終わりまで、そよそよと暖かく心地よく、幸福の笑みを呼ぶ。素材の質と揚げ具合もあるが、最後まで冷めないよう特注された木製丼が、春風を呼んでいるのだ。