天然キノコの恵み。

食べ歩き ,

堀内さやかさんから、茸をいただいた。
長野県へキノコ狩りに行ってきたのだという。
向かって左のヒビ割れて色が薄い方が、アカヤマドリダケ、右がヤマドリダケモドキ。別名サマーポルチーニである。
家で料理をしようと思ったが、やはりここはプロにと思い、「ラ・ブリアンツァ」に持ち込んだ。
まずは仔牛などのトルテリーニに添えて。
そしてメインイベントのソテーである。
アカヤマドリダケは香り高く、むせび泣く。
深山の神秘が、鼻腔のヒダを揺らして、蕩然となる。
一方、ヤマドリダケモドキは、香りは薄いものの、食感がいやらしい。
傘裏が厚く、ぬめっとしているものだから、キノコとディープキスしているかのような、コーフンがやってくる。
その後も毛蟹のリゾットにキノコを入れ、毛蟹の甘い香りにキノコの香りが抱き合い、気を煽る。
そしていけないのは、サカエヤの内臓のペーストを挟んでのフリットである。
サクッと歯が衣に当たると、キノコの香りが爆発し、続いて内臓の甘みがのったりと舌に広がっていく。
ああ、禁断とはいう言葉はこの料理のためにある。
そして、最後は炭火焼。
自家製ンドゥィヤとシロの煮込みソースが添えてある。
うむ毛蟹といい、レバーといい、シロといい、ヤマドリダケは、自然な甘みにあう。
それを見抜いた奥野シェフありがとう。
そしてさやかちゃん、堪能しました、ありがとう。