噛めば甘露のエロスが滲み出る 2014.04.05 食べ歩き , 東京 , 豚 , フランス料理 Tweet 噛めば甘露のエロスが滲み出る。 十日町の澄んだ水が生んだ妻有豚は、汚れのない滋味に満ちていて、噛みしめる度に命の深さを滴らせる。 脂は甘く、舌の上で溶け、顔がだらしなく崩れていく。 入念に、入念に火入れされた豚は、しっとりと健やかさを漲らせ、噛め、もっと噛めと耳元で囁き続ける。 無くなっていくのが、悲しい。 最後の一切れが、悲しい。 飯塚シェフの故郷が生んだ、素晴らしき豚肉。 六本木「リューズ」にて