初めて訪れたのは93年だから
もう18年前である。
まだ油めんもない時代
汁なし担担麺もない時代だ。
汁のないラーメンに目を丸くした。
まず
煮干しと鰹節がきいてうまみが深く、味ににごりのないスープ。
それに絡む口当たりのいい中太縮れ麺。
香ばしく、しっとりとしたチャーシュー。
(おそらくこんなチャーシューは、当時ここでしか食べることができなかった)。
というラーメンにはまった。
次に食べて、虜になったのが汁なし麺「香麺」だ。
ひと月も休んで旅に出ちゃうという、飄々とした主人が
「これは、混ぜて混ぜて。そうすると香りが立ち上ってくるから、香麺」。と言って出す。
チャーシューとローストチキンの角切り。
ラーメンダレ、辛油、油、
メンマ、海苔を混ぜる。ひたすら混ぜる。
すると胃袋くすぐる香りが顔を包み、麺自体のうまみとともに、一気に食べ終えてしまうのだ。
香麺にはまり、夜に訪れ再び驚愕。
銘酒を揃えた飲み屋になっているのだ。
今回15年ぶりに訪れた。
ご主人健在。香麺健在。
先の具に、干しブドウ、水菜、豚耳が加わって、より味と食感に深みまし、楽しいことこの上ない。
初めて訪れたのは93年だから
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