八広 亀屋
元祖とも言われる、八広「亀屋」のハイボールは優しい、
優しさの理由は、
1.冷えすぎていない。冷たすぎないので、梅シロップと焼酎の香りが柔らかい。
2炭酸が軽い。強くない微炭酸だから、上顎や舌を
そっとくすぐる
3梅シロップと焼酎の割合がいい。どちらが強く目立つことなく、自然に交わっている。だからあまり、酒を飲んでいるという感覚がない(そこが危ないのだが)
4こぼれなきように、表面張力ギリギリで注ぐ。そのため最初の一口は、グラスを寄せることができず、ハイボールを口で迎えに行く。なにかキスするようで、どきりとする
5なにより、72歳になるのいうお母ちゃんが作るのがいい。昼間は別の仕事をしてるという、ムサコが手伝い、他の酒や料理を担当しているが、ハイボールだけは、お母ちゃんの役目である。慣れた手つきで注ぐ手際がきれい。
なんでもシロップと酒の配合は、お母ちゃんだけしかやらない秘密なのだそうだ。
このハイボール片手に、ウィンナー炒めや納豆オムレツをやる。
ふふ。体の奥底から、幸せがじわりと這い上がってくる。
昭和7年創業。先代は地元中学の野球の監督から転身して、赤線が盛んだったこの地で大衆酒場を始めた。
八広 亀屋
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