人形町「あづま軒」 「初音」

人形町で悩む。  

食べ歩き ,

人形町でお昼をとる。
ううむ、悩みに悩む。
人形町今半でポン酢すき焼き、かつ好で紙かつ、そよいちでポークソテーサラダ大盛、やぐちで天丼、喜寿司でにぎり、アルポンテでパスタ、芳味亭でスチュー、小春軒でカツ丼かフライ盛り合わせ、浜町薮で花まきそば、谷やか古都里でうどん、喜代川でうで鰻重、西北拉麺でバンメン。
様々な店の料理が、浮かんできて、もう選べない。
そこで、よし今日は昭和で行こうと決めて、「あづま軒」に入った。
ここの醤油ラーメンは、昭和の誠実が滲んでいる。
こっくりと醤油味が来ていながら、後口が軽いスープ、味がしみたシナチク、よく煮しめめられた煮豚、ほうれん草にネギ、しこりとしたコシがある、細い麺。
黄金比率のような調和を見せながら、しみじみとうまい。
550円という値段も泣かせるねえ。
今日は野菜炒めを前菜にとって、ラーメンをしみじみと楽しんだ。
「あづま軒」を出て「初音」に入る。
天保に創業した店は、今日もひっそりとして、客を迎えてくれた。
80歳のおばあちゃんが毎日丸めている白玉に惹かれたが、今日は「みつ天」にしよう。
「みつ天」とは、ところてんにみつをかけたものである。
「黒蜜、白蜜どちらになさいますか」と、聞かれたので、
「黒蜜でお願いします」と、迷うことなく答えた。