京都の北に「さとのやま保育園」と言う保育園がある。
「食べることは生きること」
「さとのやま保育園」のHPを開けると、一番はじめにこの言葉が書かれている。
「保育園という大きな家族の中で、「食べること」を中心に据え、心を込めて調理して、みんなで楽しく食べること」を、真摯に捉え、日々実践していく。
あたりまえのことが、人間にとって一番大切なことが、この園では粛々と行われていく。
ちょうどお昼ご飯の時間に立ち会った。
20人ほどいる園児が食べ始める。
きょうの料理の一番の人気は納豆で、手づかみやスプーンで、納豆を一粒ずつ美味しそうに食べている。
品書きには、子供達の嫌いなニンジンやセロリなどが登場するが、残したり嫌がっても強制しない。
もちろんお代わりも自由にさせる。
時には子供達も調理に参加させる(写真はHPから)。
味付けは淡く、食材本来の味と香りを生かす。
聞けば、セロリや人参も、みんな喜んで食べているという。
他者と(他の園児や先生と)楽しく食べるということが、そうさせている。
納豆だって、1歳や2歳の子供にあげている家庭はそう多くないように思う。
それが真っ先に手づかみで食べている姿が微笑ましかった。
共食は人間だけの習性である。
ある猿学者によると、「人間は共食を始めるようになって、社会性を身につけていった」という。
食育という言葉があるが、ここには教えるのではない、考えるのでもない、人間として自然に身につけるべき姿があった。
もし東京にこんな園があったら入れたいと思う人
「さとのやま保育園」
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