この間木魚という名前の深海魚を仕入れてね、頭を叩くと木魚みたいな音がすんだ。品書きに乗せてたら東京の酔狂なお客さんが食べてみるっていうんで煮付けにした。そんで出来上がったら俺も食べたことないから一緒に食べてみた。一口食べて同時に発した言葉が「まずい」。味があんまなくてねえ。お客さん曰くウツボの皮下の味だといってたなあ」。
鯖にサンマ、ブリに鯛、イワシに鮭。
ヒラアジに太刀魚、サワラにカレイ、カマスにレンコ鯛。アオナ(キハダ)にメバル、ヤヒロ(ヒラスズキ)にカワハギ。イサキにあらかぶ(カサゴ)。
常時14種類以上の魚を揃え、煮付けも塩焼きも玉子焼きも、注文されてから調理するアラミニット。それだけでない、惣菜もフライものも肉料理もあっていちいちうまいから、やんになっちゃう。
博多天神「味の正福」は、世界一の定食屋である。
今日はヤヒロの塩焼きに、ほうれん草とキンピラ、玉子焼きハーフにビール、アオサ汁といってみた。
ふんわりと焼かれて、品がある甘さを漂わすヤヒロに惚れた。
ゴマさは少しサービスありがとう。
1人で昼からの2900円のゼータクをしたが、実に正しいのだ。