トリップアドバイザー人気NO2

食べ歩き ,

トリップアドバイザーにて、外国人旅行客から二番目に支持されている日本のレストランが、飛騨高山にある。.
「センターフォースハンバーガー」である。
さすがに人気が高く、11時の開店と同時に満席で、次々に客が来ては予約していく。たが外国人客で賑わっているのかと思えば、すべて日本人客である。
店にいる間も、一組だけ中国人のお客さんが予約しにきただけで、街に大勢いた欧米人観光客は、皆無である。
うむ、たまたまなのか?
ハンバーガーは、国産牛のスタンダードが760円、飛騨牛ハンバーガーがフライドポテトつきで、2300円。
フライドポテトつきとはいえ、価格差が3倍というのは、少し解せない。
でも折角座れたのだからと、また悪いクセが出て、飛騨牛ハンバーガーを頼んでしまった.
実直そうな店主が、丁寧にバンズを焼き、パテを焼く。
やがて15分ほどして現れたのは、色艶の良きパテを乗せたバーガーである。
刻んだトマトとタマネギを入れた小鉢が添えられ、「そのまま食べても、バーガーに挟んでもお好みでどうぞ」と伝えられる。
肉の香りがしっかりと立った、堂々たるパテである。一般の人が肉汁と勘違いしている脂は少なく、肉の味が立っている。
バンズもカリッと焼いて中々いい。なにも挟まずこのレタスとパテだけで食べるのがいい。
ただしこのパテには、マヨネースは邪魔になる。
最初に「マヨネーズとマスタードが入っていますが、よろしいでしょうか?」と聞いてくれるので、マヨネーズ抜きでもらったほうがいいだろう。
おいしくよく出来たハンバーガーだが、東京にも大阪にも同等か以上のハンバーガーは、多く存在する。
高山に来る欧米人、ことにアメリカ人は、故郷の味にほっとするのではないか。店の中も外も、「アメリカが大好きなんですう」という店主の思いが溢れて、様々なものが飾られている点もくすぐるのだろう。
ブルックリンラガーを始め、アメリカのビールが置いてある点もくすぐるのだろう。
オニオンリングやピクルス、チリビーンズ等サイドオーダーも充実し、クラムチャウダーやサンドイッチもアメリカ人の大好きな料理が並んでいる。
高層ビルの建ち並ぶ都会では、和食やラーメンといった日本的な食事で非日常を楽しんできた旅人たちが、古い日本の街並みが残された高山で、ふとアメリカを思い、一息つく。
実に皮肉だなあ。