銀座「すきやばし次郎」

タコ。

食べ歩き ,

今月の次郎 。 2月末。
いつも最後に2種類だけ、おかわりをお願いすることにしている。
次々と繰り出される握りを食べながら、思いが千々に乱れる。クリッと音が立つかのように歯が入る、身厚のさより。
どこまでもなめらかなアジ。
脂がありながらもキレが良く、エレガントな大トロと悩んだが、タコと赤みにした。
熱々のタコを口に運ぶと、栗のような甘い香りが漂ってくる。
ぐっと噛めばふんわりと歯が包まれ。甘い香りはさらに膨らんで、酢飯の甘みと響き合う。
人肌の酢飯とタコの温かさが抱き合い、生物が口の中でうごめいているかのような様は、少しエッチなのです。