ギリシャ料理の「Miros」

食べ歩き ,

お昼は、ギリシャ料理の「Miros」に行く。
魚介がずらりと並んでいて、「これは刺身がいいよ、これはグリル、スチームいいね。こっちはフライだね」なんて、給仕人が説明してくれる。
ふむふむと聞いてながら「刺身? ありえんだろ、俺ら日本人だぜ」と、心の中で叫ぶ。
だが、タベアルキストとしては、どれだけ刺身がダメなのかも確かめなくちゃいけないと思い、チダイに似た魚を刺身でと頼む。
グリルは赤い魚より黒い魚だなと考え、これもニベのような魚をグリルでお願いする。
しかしこれではギリシャ料理屋に来た意味がない。
そこで、「Greek spreads(タラモサラダ、フムス、htipiti〜パプリカとフェタチーズのディップ。 ピタ とマリネ生野菜)」と、「Greek salad(二種のビーツ 樽で寝かせたフェタチーズ)」を頼んでみた。
まず皿にオレガノをハサミでチョキチョキ切って散らし、そこにオリーブオイルを垂らす、演出が楽しい。
そしてディップ類の美味しいこと。
フムスは、豆の優しい甘みに満ちていて、htipitiはパプリカの旨味とチーズのコクにほんのり辛味が効いている。
さらにサラダも素晴らしい。
いい気分になって来たところで刺身が運ばれた。
なんと活き造り風盛り付けではないか。
食べれば、少しねっとりしているが、赤魚特有の粘っこい甘みが感じられて、これがオリーブ油と実にあう。
手前は、塩とオリーブ油にマイクロリーフ、後ろが、アリゾナ産フレズノチリのマリネと、塩とオリーブ油にライムと香菜の組み合わせである。
この後方のカルパッチョの味付けが特によく、酸味や香りがねっとりとした魚を軽やかにして、白ワインがグイグイと進んでしまう。
日本でもキンメやチダイ、キダイあたりでやってみたら、面白いと思う。
さらにグリルは、塩加減がピタリと決まって、これまた白ワインが恋しくなるのだな。