カツサンド1 上野広小路「井泉」

食べ歩き ,

 

箸でも切れるとんかつ」の名文句で知られる昭和5年創業のとんかつ屋は、カツサンド発祥の地といわれる。

当時は「同朋町」と呼ばれた町で、下谷花柳界の中にあった。

初代の女将がパン好きのハイカラな人物で、芸妓さんのおちょぼくちでも難なく食べられ、口紅がはがれず、お座敷でも食べられるようにと考案したという。

そのため、一般的な食パンより一回り小さいパンを特注し、そこに揚げたてのヒレカツと甘さ控えめな特製ソースを挟む。

小ぶりで、男なら一口でいけるカツサンドは6切れで900円。

パンとかつが一体となった品の良さで瞬く間に6切れを食べてしまう。

店で食べるなら、キャベツの千切りと豚汁を頼むのがお奨め。キャベツをカツサンドの上に載せて食べてもおいしい。