鰹節を久々に削った。
かつお食堂のカツオちゃんが薦める、職人手作りの削り器を購入し、もう日本で数%だという、これまた推薦された本枯節も購入して、手取り足取り教わった。
削る前には、カツオの頭をこちらに向け、対面する。
「丁寧に削らさせていただきます」と、挨拶をする。
最初は粉状だが、やがて薄く長い節が削れ始めた。
何か体の中にあった澱みか、削れ落ちていくようである。
これは瞑想だと思った。
削っている間は、無心で何も考えない。
自分で削った削り節が愛おしい。
そして削り器にこえをかける。
「ありがとう。おつかれさま」。
これからこの削り器と僕は、次第に仲睦まじくなり、一体となるだろう。
「渋谷で始めた時は、ただ鰹節好きで削っていたんですが、今は縄文時代から続く鰹食文化、鰹節と削り器の文化を、多くの人に伝えていくのが使命だと思っています」。
カツオちゃんはそう言って、瞳を輝かせた。
今週日曜日、鰹節による風味の違い、オレンジミートとは? 削り器による違い、カツオちゃん自らの手解きによる、鰹節の削り方、カツオ部を使った料理やご飯などをあじわうイベントがある。
まだ夜の会は若干余裕があります。
場所は、鰹節に恋した女、かつおちゃんの渋谷カツオ食堂にて、五千円です。
鰹節を学びたい方は、ぜひ。
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