こんなゼータクなレストランがあるだろうか

日記 ,

~こんなゼータクなレストランがあるだろうか~
「ラブランシュ」田代和久シェフ68歳、「分とくやま」野﨑洋光シェフ66歳、この二人が目の前で料理をしながら説明する。
料理の背景や歴史、自分の思い出などを交えながら、なぜこのようにするのかを楽しそうに話す
そしてその料理をいただいているとお二人が「どうですか。楽しんでいただけていますか」と、回ってくる。
ご老人には、「固くないですか? 量が多くないですか?」と気を使い、団体とは写真を撮ったりする。
こんなゼータクなレストランがあるだろうか?
食べることが好きな人にとって、こんなに刺激され、勉強になり、シェフの人柄にも触れることができるレストランがあるだろうか。
例えば「「ラブランシュ」のスペシャリテで「ヤリイカのクールジェット詰め」という料理がある。
ヤリイカの胴体にズッキーニとヤリイカの足を詰め込んだ料理だが、その下に敷かれている加熱していないトマトのソースが、トマトそのもののすべての魅力を凝縮した素晴らしいものである。
それは、トマトを細かく刻んでから、まな板の上で音を立てないように20分間叩き続けて、初めてできる。
どこもこんなメンドーなやり方はやっていない。
そのソースを、田代シェフ自らの手で、説明しながら目の前で叩いているのである。
これは食いしん坊ならたまらんでしょ。
有楽町「キッコーマンライブキッチン」である。
「料理の鉄人」のスタジオにお客さんがいて食べる。
そんなレストランて面白いんじゃないかという発想で作られたという。
「料理の鉄人」と違うのは、対決ではなく、融合である。
お二人の出身地である福島の食材に対する愛が、深かった。
最後に、お二人は言われていた。
「こんなに大勢のお客様の反応を目の前で見られて、お話できて楽しかった」。
そう、何よりもお二人が、終始微笑みながら、楽しそうにしてらっしゃるのが我々にとって幸せだった。

「キッコーマンライブキッチン」田代和久シェフと野﨑洋光シェフ、福島県食材のイベント

「キッコーマンライブキッチン」2/12
「ラブランシュ」田代和久シェフ、「分とくやま」野﨑洋光シェフ
カクテル、福島産の桃ジュースによるベリーニ
アミューズ
「菊芋のカプチーノ仕立て ファグラソテー添え」
前菜 福島の風
「紅芯大根のマリネ 胡麻豆腐、蛤うに貝焼き ヤリイカのクールジェット詰め」
造り
「鰆焼き目付けと鮃」
魚料理
「鮑とメープルサーモンの和風グラタン」
肉料理
「川俣シャモの黒米詰め ゴボウトリュフソース」
ご飯
「清流豚ヒレフライ 美味タレかけ」
デザート
「大根と金柑のグラッセ ルバーブのグラニテ 苺 あんぽ柿の抹茶クリームかけ」