これほど幸せな日来るとは思ってもいなかった。

食べ歩き ,

これほど幸せな日が来るとは思ってもいなかった。


最良の時期、天候日、時刻に採った、採れたての丹波黒の枝豆を料理屋に持ち込んで茹でてもらう。(丹波黒の枝豆は収穫時期が2週間しかなく、それも晴れた日の夕方に採ったものが最も甘いという)
茹でたての枝豆がザルから溢れて、どっさりと盛られている。


もうこの光景だけで笑いが止まりません。
しかも誰にも気兼ねなく、好きなだけ食べていいのである。


枝豆好きにとって、これほど嬉しいことはない。
丹波黒は通常の枝豆と違って、15分ほど茹でる。
柔らかくはなるが、そうしてこそ甘みが出るのだという。
ふっくらと豆を抱き込んだ鞘を一つ取り、口に運ぶ。
ああ。唇から滑り込んだ豆が、舌の上で微笑む。
ほっこりと甘い。栗のような心を温める甘さがある。
鞘に唇をつけて歯でしごくと、豆が口に飛び込んで来る。
薄皮がすでに甘い。ぬるんとして甘い。
そして豆は、ほっくりと優しく甘い。
しばらく食べた後、豆を皿に貯めて、塩を振りかけて食べた。


貯め塩」である。
貯め塩もいい。豆の甘みが増したように感じる。
貯め塩しておいて一粒ずつ食べるのもよし。8〜10粒を一気にかき込むのもよし。
さらには七輪で焼いてみる。
焼いて豆だけ取り出し、銀杏のように塩をつけて食べる「直塩」である。
こいつは酒が進む。止まりません。
少し焦げた鞘を噛んで見れば、不思議納豆臭が香る。
鞘、薄皮、豆。様々に楽しめるのは、丹波黒に底力があるからだろう。
ああ、こんな幸せな日が来るとは思いもしなかった。
枝豆部報告。