<駅弁勝負> 第33番 

駅弁 ,

「駅弁勝負第20回」

弁当を開けると、そこは雪国だった
80種近くの駅弁が揃う、弁当王国岡山駅で、悩みに悩み、「かくしずし」を購入した。
蓋を開ければホラ、一面ご飯の白一色である。
しかしひっくり返し裏蓋を開ければ、ホラ、ちらし寿司が現れる。


酢飯は、アミノ酸調味料も控えめで、酸味甘みも強すぎず、優しい錦糸玉子の甘味と合わされば、もう具なしでいくらでも食べられる。
具は、海老煮、鰆酢漬け、穴子煮、椎茸煮、絹さや、酢バス、生姜酢漬け、黒豆である。
なかでも穴子のうま味を感じる穴子煮と、ふっくらと煮えた黒豆が素晴らしかった。


さて隣は、50位の男性である。
まずはコンビニおにぎり一個と、午後の紅茶を、取り出した.
今日も勝利である。
勝因は、相手の選択が安易ということもあるが、おにぎりに午後の紅茶は合わない、と思うからである(試したことはないが)
男性はおにぎりを食べ終えると、今度は細長いホットドック型の玉子サンドを取り出した。
それなら午後の紅茶に合うし、おにぎり→タマゴサンドという流れも正しいと思う。しかし、タマゴサンドの味で掻き消された、おにぎりの立場はどうなるっ! と、小さく心で叫んでみた。
でもタマゴサンドが食べたかったのね。おにぎりも食べたかったのね.
よくわかるよ君の気持ち。それにおにぎり二個より、食いしん坊感がでていていいよ。
でもゴメン。
今日は僕に勝たせてね