「生きている」。
朝から、出来立ての熱々点心を頬張りながら、思わず呟いた。
その感覚は2つある。
頂いたおいしさに、生かされている感謝が湧き上がったこと。
点心の皮に、小麦粉が生きている感覚があったことである。
「ほうっ」。
中国人でもないのに,懐かしく、心がほっこりと温まっていく。
「羊の餃子食べる?」
「食べる。食べる!」
焼小籠包、セロリと豚肉の水餃子、ウイグル風羊肉餃子、伊勢海老と猪の焼売、デザート。
餡に合わせて作った皮との蜜月が,唇を,歯を,舌を、上顎を,喉を喜ばせる。
つるん。むにゅ。ふわり。じゅっ。カリッ。
幸せが体の奥底から湧き上がる。
あっちゃん、食べに行こ。
夕飯の幸せ話はまた後日。
館山美食倶楽部にて