また愛すべき変態が、高知の片田舎にいた。
そのイタリア料理店は、スーパーマーケットに隣接している。
トイレはスーパーと共有であるし、一瞬イタリア料理店とは思えない。
昼はランチ定食をやり、夜は、1組だけの予約だけを受け、予約がなければ休む。
なにしろ高知市内から車で1時間ほどかかり、近所の駅から来ようにも、タクシーはいない、他の交通手段もない。
夜は、ほぼ地元の人たちだけで、誕生会などで使われる以外は、少ないという。
失礼ながら地元の人にとって、サルシッチャ、モルタデッラ、ソプレッサータ、あるいはベポーゾといっても何のこと だろう。
元々高知には、イタリア料理店自体が少ない。
しかし彼は、サルシッチャやモルタデッラ、ソプレッサータを手作りしている、塩漬けアンチョビも作っている。
お客さんに理解されようが、しまいが、関係ないのである。
好きなのだろう。
昨夜は、赤牛の首、鹿肉、はちきん地鶏のモモと胸で作った3種類のサルシッチャがあった。
夜は1人なので、料理もサービスも1人で行う。
それなのに手間のかかる仕込みをしている。
「イタリア料理って簡単そうに見えるけど、実は時間がすごくかかる料理だと思います。だから今まで自分の時間を削ってやってきました」というが、その顔は妙に嬉しそうである。
僕はこういう変態が大好きである
詳細は、「高知家の○○」で後日。