東京とんかつ会議6
武蔵小山「たいよう」のロースカツ定食1500円
<肉3、衣3、油2、キャベツ2、ソース3、御飯2、新香3、味噌汁2、特記なし 計20点>
ご主人の仕事ぶりがいい。肉を取り出す、たたく、塩をふる、衣をつける。油の様子をうかがう。肉を油に入れる。揚げ上がりをうかがう。その一挙手一投足に無駄がない。流れがきれいで、仕事を大切にしている心根が伝わり、清々しい。
さてその揚がったとんかつの、真ん中を見て顔が崩れた。中心が淡いピンクで、艶があり、肉汁が滲みだそうとしている。あわてて食べれば、しっとりと甘いジュースがこぼれ出る。1500円でこの肉の状態は、群を抜いていないか。衣は肉に密着し、やや荒いところもあるが、食べればに軽い。塩加減が精妙で、何もかけず、このまま食べるのがベストではないかと思うほど、ぴたりと決まって、豚の甘味を引き立てている。
ただし端の部分はややぽそぽそとし、中心に比べれば魅力が減っている点で、油を2とした。みそ汁、ご飯、キャベツも最上はつけられぬが、十分。古漬け胡瓜と大根の新香は、,カツの間の手として万全。ソースはフルーティーで、後口の切れがよく、カツの端っこにかけると脂の食感とあいまって、うまさが増した。
山本氏
<肉3油3衣3キャベツ2ソース2御飯3味噌汁3お新香3【特記ポテトサラダ1】計23点>