クリーミーな味わいの中にピリッとした刺激を持つ、 北イタリアのブルーチーズ、ゴルゴンゾー
を使った料理といえば、思い浮かべるのは、白いソースがからんパスタである。
代表的なのは、熱した生クリームの中にゴルゴンゾーラを砕き入れ、弱火で煮溶かしてソースにする北イタリア地方のパスタ料理。
そのほかにもクアトロフォルマッジォと呼ばれる、ゴルゴンゾラ、バルミジャーノ、タレッジォ、フォンティーナの4種類のチーズを合わせて煮溶かしたソースも人気を呼んでいる。
ただし、ブルーチーズと聞くだで、苦手意識を持ってしまう人もいよう。
だがゴルゴンゾーラは、ほかのブルーチーズと比べて刺激も少なく、塩味も淡く口当たが柔らかいので、こうした料理になると、がぜんコクの深さとクリーミーさが生かされて、味わい深い一皿になる。
さて、「エスペリア」のゴルゴンゾーラのパスタは、他店とは色合いが少し違って、赤みがかったオレンジ色である。 口にしてみると、トマトソースの軽い酸味が、こってりとしたチーズのコクと溶け合って、奥行きのある味に仕上がっている。
チーズだけを使ったソースよりも、軽快で飽きがこない。
ソースと十分にからみ合う、 ペンガシーネとの相性もよく、フランスの「チーズ鑑評騎士の会」
より「チーズの騎士」と認められた、ご主人ならではの一皿といえよう。
夜でもパスタのみの注文も可能なので、このパスタが気に入ったら、“ラミドゥシャンベルタンのリゾット” (1500円)などチーズを使った傑作料理を、ぜひ試されたい。
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