おばあちゃんの料理で一番好きだったのはなんですか？
「おばあちゃんとマンマの料理は違います。おばあちゃんは、料理が義務だった。マンマは料理が好きで作っていた。ただ年に一回、クリスマスの日におばあちゃんは特別な朝食を朝早くに起きて作ってくれました。ニョッコフリット、モルタデッラ、コテキーノ、フレッシュリコッタ、ザバイオーネ 、灰を被せて焼いた 肉など、塩気や甘いものを用意してくれました。そして家宝にして、鍵をかけた引き出しにしまってある70年のアチェートバルサミコを、その日だけ開けてくれた。
この思い出が僕を作ってくれたことです。僕が経営するホテル、「カーザマリアルイーザ」では、一年に一回このおばあちゃんが作った料理を再現しています」。

料理に必要な能力は？
「成功するには、10％の才能と、10％の感受性、80％の努力が必要です。だがこの10％の感受性がなければ何も生まれない」。

モデナで料理をいただいて、どれも新しく突飛なのに、どこか懐かしく、てらいのなさを感じました。
「ピカソも言っていました。ラファエロのように描くことは、すぐにできる。だが子供のように描くことは一生かかっても、いまだにできない」。