浜作

白ご飯とだし巻き。<シメご飯が好き>

食べ歩き ,

京都「浜作新本店」のシメご飯。

豆ご飯、松茸ご飯、筍ごはんは出されることがあるが、ここの基本のシメご飯は、白いご飯である。

先代から受け継いだばかりの頃、魚介を使ったご飯を出したところ。長く佳代言う常連客から、「浜作はいつから、こんなけったいなもんを出すようになったんや」と言われたという。

「ご馳走の後は白いご飯でないと、くどい」と。

それから生臭ものは一切使わないで、基本的に白いご飯を出すようになった。

本日は「だし巻き」が添えられている。

独立した二番手が、代々の中で一番うまかったというが、今の二番手もその領域に地下吹いたという。

卵と出汁による料理であるが、まさにゆるゆるで「出汁」が巻かれている。

玉子巻きでも玉子焼きでもない、これが「だし巻き」である。

焼き上がると。丸くしたスノコで受け止めるが、巻くことはない。

巻いてしまうと崩れるからだろう。

そのまままな板に置けば、この形になっている。

出汁の中に他、卵の甘味が優しく溶け込んで、一口で目を細める。

すぐさまその出汁と卵との余韻を、白ごはんで受けめる。

我々日本人にとって、これほど幸せなことはあろうか。