東京とんかつ会議 第80回華蓮 鹿児島黒豚上ロースカツ(2500円)

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東京とんかつ会議 第80回 華蓮 鹿児島黒豚上ロースカツ(2500円)
肉3衣3、油2、キャベツ3、ソース3、御飯3、新香2、味噌汁3、特記1お茶23点(各項目3点満点、特記項目含め25点満点)  

鹿児島の食材、特に黒豚、黒牛、さつま鶏を提供する日本料理店である。落ち着いた雰囲気の中、気働きのいい和服姿の仲居さんたちの心地よいサービスの元、ゆったりと食事が出来る。 
上ロースカツは、肩ロースに近い肉だろうか。肉質が緻密で、噛む喜びがあり、味にコクがある。衣は中粗、高温気味でやや突っ込んであげられているが、肉に力があるため、食べ終わり時点でも、肉の味が抜けすぎない。サクッと香ばしく揚げられており、油切れもいい。
 ただ油自体がさらりとしているので、このコクのある豚にはぜひラードで揚げてもらいたい。 
 また揚げてからあまり休ませずにさらに置いたのだろうか。下になった面の衣がかなり湿気って、魅力を失っていたのはもったいない。
 鹿児島産のキャベツは実にみずみずしく、ソースはスパイシーで、よくこの肉に合う。麦味噌と豆腐の味噌汁も香りよく、鹿児島産あきごのみを使ったお米も甘く香り高い。
 お新香は、沢庵と佃煮。沢庵自体は非常に良く出来た、固く、香りのある沢庵だったが、白菜やきゅうりのぬか漬け等、豚カツの味をリフレッシュする新香があれば、より魅力的な定食になるだろう。
 また煉り芥子でなくマスタードが添えられるが、マスタードをつけた肉ではご飯には合わないと思われた。
 食前に煎茶、食後にほうじ茶が出されるが、ともに上質で甘く、香り高く、食事の気分を高めてくれる。